NATHAN EAST [Smooth Jazz Bass]
今回はネイサンイーストについて書いてみよう。日本の財閥企業であるヤマハグループが後押ししているので濃厚なバイアスがかかりまくっていることをまずは頭に入れてもらいたい。予算面でもかなりの金額が提示されたものと思われる。
でま現在もチャートの上位に残っているほど売れている。ではその原因は何なのか考えてみたいと思う。多忙すぎてソロアルバムを出す暇がなかったのだろうか、それとも
金銭的には裕福なのでソロを出す必要がなかったのか。そのへんはよくわからないが
ヤマハからのオファーだったのではないのかな。
数知れないヒットアルバムに参加しているスタジオミュージシャンなわけで演奏もレベルが高いがプロデューサーとしてのバランス感覚にもたけている稀有な存在である。
なので自分がリーダーのバンドを持っていてもおかしくないのである。
現在ではウィルリーとともにギャラが最高金額なのではないのか。ネイサンイーストレベルのキャリアがあれば人脈もものすごいものがあるであろう。人脈とはすなわち財産である。ネイサンの場合にはこの人脈パワーが突出しているのでゲストのレベルもかなりのものがある。
ファーストコール連中が勢ぞろいしたアルバムになるのは自然な流れである。彼のDVDを観てみたが豪華な人脈の裏にはネイサンの温かい人柄があるのだなと思わざるを得なかったのだ。それほど彼の人柄は周りを包み込むのだ。
楽曲はゴージャスなアレンジときめの細かい演奏で成り立っておりどれもおいしいフックが存在する。ネイサンの長いキャリアから積み上げてきた心にしみるフレーズがこれでもかと出てくる。ぜひとも彼のDVDを体験してほしい。そうしたほうが彼の実像に迫ることができるのだ。
音楽の前に「人格ありき」なネイサンイーストは日本をとても大切にしているようだ。来日回数が半端ないからそうなるのかもしれないが、彼の几帳面さが日本にフィットしているのかもしれない。
いろんな意味において完成度の高いアルバムだ。豪華ゲストたちがネイサンイーストという触媒のおかげでかなりのポテンシャルを引き出しているのも驚きである。
彼がそういうムードメイカーであるのはDVDの中にきちんと記録されている。
最後に残った大物ミュージシャンがついに出した魂の軌跡であることは間違いない。